バチカン市国観光記
バチカン市国の成り立ち
バチカン市国の大雑把な歴史は、前述したとおりですが、その成り立ちには波乱に富んだ出来事がありました。
今でこそ、ローマ教皇の領域は、バチカン市国という小さい土地の中におさまっていますが、かつてはカトリックの強大な勢力を背景に、ローマ教皇の勢力というのは非常に大きなものでした。
ローマ帝国がキリスト教を国教として以来、キリスト教会は宗教的な意味だけでなく、政治的な意味でも巨大な勢力となっていきました。
大聖堂への道のり
西ローマ帝国が滅亡すると、フランク王国では小ピピンがメロヴィング朝を打倒します。
この時に、ローマ教会は小ピピンを支持し、助力を与えたため、小ピピンはのちに「ピピンの献上」と言われるように、ローマ教皇に領地の献上を行ったのです。
これ以後、他の貴族たちもこぞってローマ教皇に土地を献上するようになり、17世紀になると、ローマ教皇領は、全イタリアをその版図に占めるようになります。
この広大な領土と、信徒たちからの寄進によって、ローマ教皇はルネッサンスの時代には、かつてないほどの資金を持つようになりました。
この潤沢な資金を使って、教会は各地に豪華な大聖堂の建築を行い、芸術家を育て、今見るような素晴らしい文化遺産を形作ってきたのです。